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地域公共交通会議

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地域公共交通会議
今日は、ある町の「地域公共交通会議」に委員として出席してきました。昨年の道路交通法の改正で、コミュニティバスなどの申請や変更に設置が必要になった会議です。国が示した委員構成として、運輸当局、事業者、地域住民の代表、バス協会、タクシー協会、労働組合などが定められたことから、私はタクシー協会の代表として委員になったものです。私にとっては、かなり遠い地域であり土地勘も全くなく、会議の構成メンバーの国の決め方自体にも少し疑問も持った次第です。
 この地域では以前からコミュニティバスがありまして、「バス対策協議会」という会議で地元の関係者が協議をしてきたようです。そこによそ者がいきなり入って、意見を言うのも失礼だと思いましたので、今日はおとなしく聞いて帰りました。
 ただ、折角ですのでここで感想を述べたいと思います。この町では、7路線の100円コミュニティバスをタクシー会社に委託して運行しています。1ヶ月の利用者が、7路線のトータル延べで月間1,000~1,200人です。この人数は、よく考えたら当社のタクシー1台の月間の利用者人数よりわずかに下回る程度です。それを年間2千万円程度かけて7路線で運営していることになります。一人当たりのコストにすると千円以上になり、これもタクシーの客単価以上です。
 こう考えるとコミュニティバスって難しいなというのが率直な感想です。このバスを利用している人だけに限定できたら、たぶんタクシーを自由に使ってもらって、それに補助をしても同じくらいの経費で済むでしょう。利用者は格段に便利になって、しかもコストはかわらずにできるでしょう。ただ、「タクシーが100円で乗れる」なんていうことになると、普段バスに乗らない人までに助成することになって、破綻してしまいます。
 この程度の需要であれば、タクシーの空いてる時間でも対応できるでしょう。もっと安く、便利にすることも可能でしょう。しかし、便利になると利用者がどっと増えてタクシーでは財政がもたない。このあたりをうまく調整できるしくみができないものかと、悩みながら帰ってきた次第です。
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