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商店街に自動車で来た人、歩いて来た人、どちらがお金を使う?

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商店街に自動車で来た人、歩いて来た人、どちらがお金を使う?
土木計画研究発表会の報告の中から、「自由ヶ丘商店街における自動車来訪者と非自動車来訪者別の消費行動分析」を報告します。
 自動車中心から歩行者中心の社会にシフトするという目的で、商店街において歩行者中心のまちづくりを進めようとしています。その際に、商店街の意見として「自家用車を排除したら売上が減少してしまう」という抵抗があり、なかなか進まないという現状があります。そこで、この発表では、「歩行者または自家用車で商店街で来る人とで、実際どちらが商店街の買い物に貢献しているか?」を聞き取り調査で調べたものです。
 これは、東京の自由ヶ丘商店街という所が対象になっているので、全国的にあてはまるかということは非常に疑問です。ただ、「こんな調査も必要ではないか」ということがわかったということでしょう。
 自由ヶ丘商店街では、街路を行き交う歩行者500人にヒアリングした結果、自家用車利用者は全体の3%と非常に少なかった。商店街の1日あたりの消費額では、自動車来訪と非自動車で、両者とも1万円前後で(統計学的に)有意な差は認められなかった。ところが、年間の消費額では非自動車の方が多いという結果が得られた。つまり、商店街が思っているほど自家用車来訪者の影響は大きくないということです。「旨味のある顧客は、歩行者の方である」ということがわかった。
 この結果は、あくまでこの商店街独自の結果であり、今後いろんな地域で調べる必要があると思います。
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