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コムスンの不正請求について

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コムスンの不正請求について
本日次のような記事がありました。
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訪問介護最大手コムスンが仙台市内や周辺の訪問介護事業所計7カ所で介護報酬を不適正に算定していたとして、同市は13日、同社に対し、市の負担分約1900万円の返還を求めた。
 市によると、返還を求めたのは2005~06年のレセプト(診療報酬請求明細書)計1175件分。病院への通院時、実際は介護タクシーの乗降時の介助をしたのに、より報酬が高い乗車中の身体介護として算定したほか、給付対象外である利用者の同居家族の居室の掃除についても生活援助の報酬を算定するなどした。 
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 介護保険に詳しくない方のために補足説明します。病院への通院に介護タクシーを使うとき、本来は「通院等乗降介助」という単位で、これは要した時間に関係なく1回1,000円です。ところが、コムスンは「身体介護」(30分未満2,310円)として算定したということです。「通院等乗降介助」は、乗降時の介助だけの報酬であり、移送に関しての報酬は含まれないので、通常は別に運賃をいただきます。運賃が500円とすると、利用者の負担は介護報酬1,000円の1割である100円と500円で600円ということになります。
 身体介護を不正に算定する事業者は、「移送費」はゼロということにしている場合が多く、この場合利用者は1割の230円のみが負担ということになります。こうなると、利用者は「身体介護」算定の方が負担が少なく、事業者も収入が多くなり、両者とも得になることから不正になりやすいのです。本来は、居宅介護支援(ケアマネージャー)が中立の立場で、適正な算定へと導くべきものなのですが、同系列の事業所で馴れ合い的に不正に加担することになります。
 当社のように「介護タクシー」からスタートした会社は、たぶん全国的にも不正をしているケースは少ないと思います。通常の訪問介助事業所が通院介助をする場合に、未だに多くの不正が残っているのではないかと危惧しています。
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