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厚生年金基金の積立金不足問題

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厚生年金基金の積立金不足問題
厚生年金基金の積立金不足の問題が、2月末の朝日新聞を筆頭に、各紙で報じられています。
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厚生労働省は7日、企業年金である厚生年金基金の積立金に関し、公的年金の一部を国に代わって運用している「代行部分」で、全基金の4割に当たる242基金が、2010年3月末時点で積立金不足に陥っていたことを明らかにした。代行部分の不足額の総額は計約7700億円で、同省は今後、これらの基金に指導を徹底する考え。
 厚労省はこれまでに、一定以上の積立金不足が3年続いた基金に健全化を促す厚生年金保険法の「指定基金制度」に基づき、51基金(10年3月末時点の不足額約3660億円)を指定している。しかし、市場低迷による運用状況悪化などで、その5倍の基金が積立金不足状態にあった。
 242基金の平均で見ると、代行部分の積立金は約292億円必要だが、約32億円不足していた。代行部分の必要額の5割台しか積み立てていないところが3基金あったほか、6割台が7基金、7割台が24基金、8割台が65基金だった。
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この5割台しか積み立てていないところのひとつが、福岡県乗用自動車厚生年金基金であり、今日も午後から会議があり、掛金の引き上げについて議論しているところです。
 もしも、株価がこれ以上低迷した場合には、積立金がいずれは底をつき、年金の支給もできなくなります。その時に、年金の支給は誰がするのか、基金はどうなるのか、会社はどうなるのか、恐らく国も想定していなかったことであり、誰も明確に答えられないでしょう。
 しかし、問題の解決に向けた努力はしていかねばなりません。何かいい手はないのか、思案の最中です。
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