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思いが言えるタクシー業界に

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思いが言えるタクシー業界に
タクシー事業者は、江戸幕府の身分制度のように、長らく運輸局という逆らえないものに縛られていたせいか、制度に対して何も言わない人種なんだなあと思います。
 一方、福祉有償運送運営協議会などで、NPO等の団体からの要望を聞いていると、「これが本来の姿なんだなあ」と思うことがよくあります。例えば、
①79条登録や日常の書類に関して、もっと簡素化できないかという要望。
②運賃について、事業の状況によって、迎車料を設定したり、乗合制度を導入したりと、改善を図ろうとする。
③タクシーの2分の1という運賃目安に対しての増額要望。
 これらの要望について、私たちの承認でいいのなら認めたらいいと思うのですが、「タクシーのことは誰が意見を聞いてくれるのだろう?」という素朴な疑問に悩まされるところです。
 運営上で気付いたり困ったりすることを素直に意見としてあげることが、とても大切なことではないかと思います。NPOの運営者などと話をすると、そういったことが自然と出てくるのですが、タクシー業界内で話をしても「最初から無理」と思っているのか、自分たちの境遇を改善したいという意見はまず出ません。出るのは、同業者の批判や足の引っ張り合いのような言葉ばかり。
 先日は、子育てタクシーの件を書きましたが、子育てタクシーの分野こそ「乗合タクシー」が合っていると思うのです。お母さんたちが100円くらいずつお金をもらって送迎することができるのだったら、何故タクシーができないのでしょう?国交省は「路線バスとの兼ね合いで・・」と言うでしょうが、それならファミリーサポート事業に「タクシーとの兼ね合いで・・」と言うのが先ではないでしょうか?
 話が横道にそれてしまいましたが、タクシー事業者はもっと自分たちの領域を広げられるような要望を出していくべきです。また、「そんな細かいことに何の意味があるのか」と言いたくなるような細かな書類の作成義務などは、時代遅れも甚だしいのではないかと思います。
 思ったことが素直に言えるようなタクシー業界にしたいものです。坂本龍馬も言っていたように。
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