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グリーン経営推進に対して苦言を

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グリーン経営推進に対して苦言を
グリーン経営推進講習会の案内がありましたが、果たして今のままで、取り組む事業者が増えるような気がしません。
 中小規模の事業者でも容易に実践することができるようにと、タクシー事業者向けにも「グリーン経営認証制度」ができたのが平成16年です。当社は、九州で初めて取組み、平成17年にグリーン経営の認証を頂きました。その後、続く事業者は少なく、6年経過した現在でも九州全域で9事業所しかありません。その内、西鉄グループが3事業所ですから、実質7社です。福岡県が4社、熊本県2社、大分県1社となっています。説明会で何を説明しているのかわかりませんが、私が事業仕訳人なら「廃止」です。
 グリーン経営への取組みは、もちろん、第一は「自社の省エネ」のためです。しかし、第二は「世間に認められたい」ということがある筈です。ところが、世間の人が誰も知らないこの制度で、どうやって第二の目的が達せられるのでしょう?
 クリーン経営説明会をタクシー等の事業者向けに開催するのなら、せめて自治体向けにでも開催して欲しいものです。
 タクシーの認証事業所が全国で426事業所なのに対して、トラックが4819事業所と、10倍の開きがあります。それは恐らく、トラックを依頼する側の目があるからだと思います。タクシーを使う市民の目に訴えていくことが、この制度を生かしていく道なのです。まずは行政や警察、そして市民に広報していくことが何よりも先決ではないでしょうか?
 先日、業界紙には「監査制度では、減点ばかりでなく、グリーン経営への取組みなどに対する加点も考えていくべき」と述べました。運輸当局自体が評価していく体制を取れば、「説明会」などしなくても、事業者が問い合わせてくるくらいに、すぐに10倍くらいになるでしょう。
 運輸行政の仕事を見ていると、イライラする日々です。
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