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ソウルタクシーの社納金制度の廃止?

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ソウルタクシーの社納金制度の廃止?
神戸の方から、ソウルのタクシーの総合対策の記事を頂きました。
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ソウル市が打ち出した総合対策のうち、最重要施策と位置付けているのは、社納金制度を廃止し月給制(運送収入金銭額管理制度)を定着させるというものだ。同市は「運送収入金銭額管理制度は1997年に施行されたが、市内のタクシー会社255社のうち、5社を除いて事実上の社納金制度を実施している」と説明した。同市の調査によると、社納金制度により、タクシー運転手は会社から毎月平均95万-115万ウォン(約7万1000-8万6000円)の基本給を受け取る一方、1日平均10万6000ウォン(約7900円)程度を会社に納めているという。運賃収入のうち、社納金を除いた額が自分の取り分になるというわけだ。
同市は、タクシー運転手たちが社納金を稼ぐために乱暴な運転を繰り返したり、乗車拒否をしたりしているとして、月給制の定着により、こうした慣行の改善を目指している。同市は、現在のような社納金制度の下では、タクシー運転手の平均月収は161万6000ウォン(約12万1000円)となっているが、月給制が定着すれば197万3000ウォン(約14万7000円)程度に増えるとの見通しを示している。
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 社納金という制度は、MKグループが行っているリース制に近いもので、上の文章から読み取ると、タクシー運転手の給料は8万円程度の基本給に売上から社納金を引いたものを加えたものです。社納金が1日7900円で20日とすると158,000円、平均月収と基本給の差が4万円くらいなので、月の売上が20万円くらいという感じでしょう。運転手によっては、社納金を売り上げるだけで精一杯という人もいるのだろうと思います。
 それをいきなり月給制にするというのですから、思い切った政策です。当然、会社は赤字になるだろうと思いますが、そのあたりの救済策も用意してのことのようです。
 日本でも、歩合制賃金が諸問題の根源だという考え方もありますが、それを改めるには相当な準備が必要だと思います。
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