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福岡地方最低賃金審議会にて

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福岡地方最低賃金審議会にて

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(座席表とうちわ。節電のため会議室が暑く設定されていて団扇も配られました。それもホットペッパーとは。)

福岡地方最低賃金審議会は、12日14時から15時労働者側の意見陳述、15時~16時使用者側の意見陳述、という流れでした。
 使用者側としては、北九州商工会議所、筑後の家具製造販売会社、福智町商工会、福岡県タクシー協会の4者です。要するに、北九州、筑後、筑豊からの代表と、最低賃金の影響を大きく受ける事業者としてタクシー業界が選ばれたということです。
 全体的に、今回の議論のポイントは、「震災の影響はどうであったか?」というところです。「最賃を上げていくということは、国レベルではすでに労使合意しているところであるが、今回の震災は想定外の出来事で、今は最賃を上げれるような状況ではない」というのが経営側の言い分です。
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 タクシー業界は、一般企業のように「最賃で雇用している労働者は少ない」レベルから大きく下回って、「最賃を守れる会社が少ない」のですから、そもそも論としても「この場にいてもいいのかな?」という感じです。それでも、敢えて最賃違反率がここ十年で2%から17%まで上昇しているグラフを示して、「最賃のレベルによっては、会社が生き残れるか、雇用が守れるか、という段階にある」ことを訴えました。
 正に最賃と向き合っているタクシー業界なので、質問も出しにくかったようで、最後の方に若干の質問を受けました。私が制度上の対策が必要と言ったことに対して、その内容についての質問でした。高齢者にも一律に最低賃金を求めると、長寿社会での雇用にブレーキをかけてしまうので、高齢者雇用には最賃を補うような助成金が必要だ、という持論を述べました。
 昨年に引き続き出席したのですが、こういった審議会は“机上の空論”に見えてしまうのですが、それでも現場に大きく影響を受けることを簡単に決めてしまう恐ろしいところだなあと思いました。

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