価格競争がなじまない業種って

「ハドソン川の英雄」サレンバーガー機長が、｢航空会社がコスト削減のあまり機長などの人件費を削減してきたことが、大きな事故を引き起こす要因になってくる｣と言っていました。
　介護業界は、介護報酬が決められているので価格的な競争がないことが、サービスの極端な低下につながらない面、救われていると思います。医療についてもしかりです。
　労働集約型産業で、命や安全に直結するような業種については、過度な値段競争はいい結果をもたらさないのではないかと思います。
　バス、タクシー、トラックも同様で、労働者の過酷な労働にしかコスト削減を求められないような業種では、やはり削減は無理があるのです。トラックで言えば、荷主は正当な値段をしっかりと支払うべきではないでしょうか？なんとなく、人が人を酷使しなければならないような仕組みはおかしいなあと思います。
　トラックであれば、高速道路料金の優遇化で、バスやタクシーであればバスレーンなどの優先通行や保険代の優遇化などの「労働者以外のところ」に目を向けたコスト削減に国で取り組むべきではないでしょうか？
　そろそろ公共交通に対する社会的なコスト負担について考えて欲しいものです。