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タクシーが今後取り組む事項について

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タクシーが今後取り組む事項について
全タク連が、「タクシー業界において今後新たに取り組む事項」について、このたび9項目を追加しました。苦労してまとめた項目でしょうから、同じ協会員として批判するのは良くないと思いますが、第3者的立場でコメントを入れさせていただきます。
 まず、当初の11項目は下記の通りです。
1.初乗距離短縮運賃
2.相乗運賃
3.事前確定運賃
4.ダイナミックプライシング
5.定期運賃(乗り放題)
6.相互レイティング
7.UDタクシー
8.タクシー全面広告
9.第2種免許緩和
10.訪日外国人等の富裕層の需要に対応
11.乗合タクシー
そして、今回の追加9項目です。
1.MaaSへの積極参加
2.自動運転
3.キャッシュレス決済
4.子育てタクシー
5.UDタクシー配車体制
6.運転者職場環境良好度認証(ホワイト経営)
7.労働力確保対策
8.緊急輸送に関する協定
9.タクシー産業の国内外へのアピール
 率直な感想は、追加の9項目は最初の11項目の補助的な軽い感じがします。タクシーを抜本的に変えるのは、当初11項目中の2~6の運賃改革と運転手評価です。私なら、これらを具体的にどう進めるかが一番取り組まないといけないことなのです。タクシー業界の一番の問題は、運転手不足で、その改善策として考えられるのは“生産性の向上”と第2種免許の大幅な緩和しかありません。相乗やダイナミックプライシングによって、5割とかのレベルで生産性を上げないと、タクシーの将来はありません。そのあたりの危機感が表れた追加項目にならなかった点は、とても残念なことだと感じました。
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