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規制改革推進会議の議事録を拝見して

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規制改革推進会議の議事録を拝見して
規制改革推進会議(1月18日)の議事録がアップされました。この議事録を読んで、私の感想を少し書かせていただきます。
1)三和タクシーの件
 弊社でもかなり前から便利屋タクシーを行っていまして、役務提供に連動していない配送もしていいと解釈しているのが現状です。熊本の肥後タクシーさんでは、健軍商店街に「らくらくステーション」を作って、買物した荷物だけを家に配送するサービスも行ったことで有名です。三和タクシーさんは、小さな荷物の配送は当然できると思った上で、もうちょっと貨物らしいものもできるようにならないか、という意識だったと思います。
 忘れ物の代理取得はよくて、頼まれた荷物の配送はだめというのも、その区別が理解できませんね。
2)弊社の提案
 営利で成り立つ地域では営利で、という説明でしたが、北九州市内でも、福祉有償運送事業者が9団体あります。北九州に限らず、ほとんどの政令都市でも福祉有償運送はあります。
 営利で成り立つということと、「営利のタクシーに乗れない人がいる」ことは別の意味があります。福祉有償運送運営協議会には、私も委員で入っていますが、地域の協議会で「福祉有償運送が必要か」の議論は、とても曖昧です。自治体は、障害者の人数、要介護者の人数を出して、「足が不足している」と説明しています。たとえタクシーの多くが赤字で成り立っていない地域でも、同じ判断です。そもそも営利のタクシーに乗れる人と乗れない人とを分けて考えないと、現状を説明できません。
営利事業者であっても、非営利のモードを持つことで、いろんな需要に対応できるようになることが大事なことだと考えています。
 二種免許について。海外では、何らかの免許を設けていると書いてありましたが、日本以外はとても簡易なものです。しかも、ロンドンの地理試験のように運転自体の免許でないこともっこでは記載しています。 ロンドンの地理試験は、日本の地理試験に相当します(難易度はだいぶ違いますが)。 日本では、学科が10点違うのと、実技でも鋭角が入って少し厳しくなる程度で20万円もかかってしまいます。事業用の運転免許に限ってのコスト比較も有効だと思います。
 福岡空港の近くの駐車場に車を停めると、そこが空港まで送迎してくれます。8人乗り程度のバンで、もちろん白ナンバーですが、3年で代替するほど、距離を走るそうです。タクシーは10年越えですから、3倍以上の距離です。自家用車でも、タクシー以上の夜間、市街地、長距離送迎事例はたくさんあります。
 養父市の事例をもっとしやすくするということですが、議決を多数決にするというものでしょう。委員の先生方が言っていましたように、事業者が主体になって行えるように改革すべきです。
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