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自然エネルギーの可能性と限界~その2

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自然エネルギーの可能性と限界~その2
太陽電池のしくみは、太陽光があたると「+」が集まるP型半導体と「-」が集まるN型半導体を接合することによって、電位差を作り出すというものです。発明の起源は、1954年にアメリカでトランジスタの研究過程において副産物的に発明されたということです。
 太陽光発電の一番の欠点は、風力と同じように「天気まかせ」ということと、昼間しか発電できないということです。世界の中で、日本の年間日照時間はどうかというと、
①3600時間以上:北アフリカやアフリカ南部などの砂漠地帯
②3000~3600時間:北アフリカ~中東、アフリカ南部、アメリカ中央部など
③2400~3000時間:中国、中央アジア、インド、オーストラリアなど
④1600~2400時間:日本、ヨーロッパ中央部など
⑤1600時間以下:ヨーロッパ北部など
という風に、日本は日照時間だけで大きなハンディがあります。どうして、化石燃料と同じように、神様は資源を偏らせたのでしょう?(でも、水には恵まれています)
 最初は、世界の先陣を切って太陽光発電に取り組んだ日本が、最近ではシェアを落としているのは、日照時間のハンディと、発電効率の悪さがわかってしまったからかもしれません。
 補助金を出してまで各家庭に太陽光発電を普及させようとするのは疑問だ、と本の筆者は書いています。各家庭毎に蓄電システムや制御装置を装備するのは無駄であり、ありえるとしたら、1000戸くらいまとまってネットワークを作って、一体的にシステムを構築すべきだということです。
 太陽光発電も、過度な期待はできないことがよくわかりました。
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