MaaS元年
2018年もあと数時間で終わります。皆様には大変お世話になりました。
今年は、交通関係の話題では、MaaS元年とも言われています。最後に、この本を紹介します。
「MaaS~モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ」(日経NP社)
2018年11月26日発行ですから、MaaSについて最新の情報を得るには最適の本だと思います。フィンランド発MaaSのコンセプトから、社会がどう変わっていくか。世界における取り組み状況。高齢社会の日本にとって、どうして必要なのか。交通事業者、配車サービス、通信事業者などが、どう関わっていくのか。産業別のアクションプランは何か。などなど、いろんな視点で分析されている点がすばらしいと思いました。
自家用車依存の社会から、公共交通主体の社会になることは、コスト的にも環境的にも都市の活性化としても必要なことだと以前から言われていますが、自家用車に代わる「足」を確保することが前提条件となります。その「足」を実現する手段がMaaSであり、一気に問題を解決する光明でもあります。
この本では、ラストワンマイルの交通手段として、タクシーだけでは不足であり、ライドシェアやライドヘイリングが必要とかかれていますが、それらもタクシーが担うという「貞包提案」が益々必要になると意を強くしました。移動手段が自家用車からシフトするためには、タクシーのような個別移動分野の移動手段が圧倒的に不足してきます。この問題を解決しないと、MaaSは実現できません。今の枠組みのタクシーに拘っていては、社会を変えることができないのです。
ぜひ来年は、タクシー業界も根本から変わってほしいと願っています。皆様には、来年もどうかよろしくお願い致します。