TOP > よもやま話 > 飛行機雲とニュートリノ

メディア

飛行機雲とニュートリノ

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
飛行機雲とニュートリノ
昨日、今日と空を見上げてたら、飛行機雲が線を描いてました。飛行機雲って、水蒸気を含んだ排気ガスが核となってできる雲のことですね。大気の湿度が高めなのでしょうか、今頃はよく見られる時期のようです。
 ノーベル賞受賞者の小柴博士がニュートリノのことを説明するときに、飛行機雲を例えて説明されたのがとても印象的でした。飛行機雲って、肝心の飛行機は見えませんが、飛行機が通ったというのがわかりますよね。ニュートリノは、非常に小さい素粒子で、地球をも我々人間をも、知らないうちに通りぬけっていってるそうです。電気的にも中性であるために、観測することが困難(というより無理)なものらしいです。
 しかし、ごくまれにニュートリノが物質に衝突し、電荷をもった物質が飛び出すことがあるということです。有名なスーパーカミオカンデ(岐阜県神岡町)は、5万トンもの水を溜めた容器を用意して、まれに起こる反応に賭けた装置です。ニュートリノ自体は観測できませんが、まさに飛行機雲のように、残した軌跡でもって観測するというものです。
 10000000000000000分の1cmくらいの素粒子の研究が、広大な宇宙の研究につながっているとは、これまた驚きです。
 飛行機雲から、いろんなことを思いめぐらした1日でした。
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加