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タクシーの働き方改革提案

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タクシーの働き方改革提案

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本日の新聞で、「警察庁が集配中の宅配トラックに限って駐車規制を緩和する」という記事がありました。これは政府が進める「働き方改革」の一環で、警察庁は規制を緩和して集配中の宅配トラックに限り、短時間、駐車できるスペースを増やすというものです。
 6日には、全タク連の労務委員会があり、国交省自動車局より自動車運送事業の働き方改革についての説明がありました。今後、業界としてアクションプランを作るということでした。
 私は、手を挙げて「トラックに比べるとタクシーの取り組む内容に見劣りがする。時間当たりの売上げ目標を具体的に決めて、そうなるためのプランを考えるべき」と意見を申し上げました。例えば、鉄道の駅待ちのタクシーが何台もあるが、タクシーの乗客がどれくらいいるかは統計的にわかるので、ある時間帯は何台にすれば売上げ目標になるかわかるはずです。本数の少ない空港などでは、場合によってはどうしても目標以上の売上げにならない場合もあり、その際は空港が配置コストを負担するということも考えるべきです。
 タクシーも、冒頭の駐車規制の緩和のような施策も考える必要があります。例えば、
1. 付加料金の設定
 地方では、お客様の荷物を玄関まで届けることも普通に行っていますが、1個100円だどと付加料金を設定することも検討すべきです。
 UDタクシーも、車椅子で乗車する場合は、どうしても時間が多少かかりますので、何らかの料金設定を考えるべきです。
2. バスレーンの走行
 走行速度を上げることは、効率化につながりますので、実現ができるかは別にして、メニューには入れるべきです。
3. バス停付近の駐禁の緩和
 バス停付近は、バスを逃したお客様が多いのが現実であり、近くにタクシーが停車できることは検討すべきです。
4. タクシー乗り場の検証
 1時間あたりの売上げが、目標(例えば1時間2千円以上)になるように、台数を規制する。場合によっては、タクシーを配置しないこととし、配置する必要がある場合は、配置コストを負担していただく。
5. 24時間体制の見直し
 地方ではすでに深夜帯の配車を行っていないところもあるが、24時間稼動しているという前提は見直すべき。緊急コールにできるような自宅待機を制度化できないか。
6. 帰りの空車タクシーの利用
 トラックと同様に、タクシーにも営業所に帰るという車両が多く、帰りが空車になっている場合が多い。帰りの空車の運賃を安くするなどして実車率を上げる取り組みをしていかないと、効率性は上がらない。
7. 乗務員証の個人化
 現在、乗務員証は会社に帰属しているので、他社の車両にのることはできない。乗務員証は、個人で作成することとし、事故履歴や苦情履歴も乗務員証に記録させていく。乗務員は、いろんな会社に乗務することもでき、乗務員の流動化にもつながり、より会社の選別化が進んでいく。
8. 女性が働きやすい環境整備
 特に、酔客に対してどうするかなど、女性だけでなく男性乗務員も酔客に困る場合が多く、そろそろ環境整備を国として考えてもいいのではないでしょうか?
以上、思いつくままに並べてみましたが、まだまだやることはある筈です。県協会に投げたのでは、きっと意見は出てこないでしょう。真剣に考えるなら、真剣に考える人を集めないと。

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