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タクシーの規制が強化へ?

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タクシーの規制が強化へ?
27日の朝日新聞朝刊トップに「タクシー参入・台数規制」という見出しの記事が掲載されていました。
 タクシーは、2002年に規制緩和され、増車や参入が自由になりました。ただし、タクシーの台数が増えすぎて問題が発生した場合に備えて、当該地域のみ「緊急調整地域」を指定し増車を制限する制度も盛り込みました。「緊急調整地域」の一歩手前が「特別監視地域」で、「特別監視地域」では法令違反等に対する罰則が強化されるほか、さらに悪化した場合に「緊急調整地域」に指定されます。
 過去に「緊急調整地域」に指定されたのは、2002年から2006年までの沖縄だけです。指定の条件には、実車キロ(お客様が乗車した距離)の減少程度などの基準がありますが、この新聞記事ではその基準を緩めて、もう少し指定しやすくするということです。
 「特別監視地域」は、数箇所指定されていまして、近隣では「福岡市」が指定されています。しかし、特別監視への「昇格」については今の基準では難しいでしょう。
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 一番大事なのは、この記事の信憑性です。何の会議もないのにどこからこういう方針が出たのかよく分かりません。私も委員として参加させていただいた「タクシーサービスの将来ビジョン小委員会」では、「規制の強化はありえない」と断言されていたのに、いつ誰の議論からこういった方針が出てきたのか不思議です。
 東京のタクシー運賃値上げに対して難色を示している「大田弘子」経済財政担当相の影響でしょうか?それとも「タクシー乗務員登録制度」に関する法案協議の中で、出てきた結論でしょうか?あるいは「規制緩和はまずかった」という結論なのでしょうか?
 この方針で進むのであれば、きちんとした経緯を説明して欲しいものです。
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