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民間鉄道の廃止に思う

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民間鉄道の廃止に思う
3月31日、ともに民間鉄道の宮城県のくりはら田園鉄道と茨城県の鹿島鉄道が廃止されました。くりはら田園鉄道は1921年開通。赤い車両の「くりでん」の愛称で親しまれた。鹿島鉄道は83年の歴史。現役最古のディーゼル列車は「かしてつ」の愛称で親しまれた。
 何故、鉄道が廃止されていくのでしょうか?これは、交通に対しての意識の低さであると思われます。今までこのブログでも訴えてきましたが、いろんな面から鉄道は残しておくべきものです。
 今回は、他の公共施設とのコスト比較という面から、鉄道の有用性を見てみます。次の表は「上岡直見著 持続可能な交通へ」という本から引用しました。加越能鉄道(通称:万葉線)の維持に公費を投入しようとして、住民ひとりあたりいくらかかるかというものです。これによると、鉄道の場合は、利用客が他の施設よりも大きく、価値としてはとても大きなものだということがわかります。何かの施設を建設するんだったら、鉄道を運営した方が価値があるということです。市民センターを建設するときは何も反対しないで、鉄道に補助をだすことに異を唱えるのはおかしいのではないでしょうか?
 行政も、議員もこのあたりをもっと勉強して欲しいと思います。
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公共施設の年間利用者数(富山県高岡市)
万葉線 122万2000人/年
県立高岡文化センター 14万4000人/年
高岡美術館 8万3000人/年
新湊中央文化会館 9万1000人/年
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住民ひとりあたりの負担額(円/人)
万葉線 258
市内幹線道路整備 3750
市営御旅屋駐車場建設 1万2500
市営中央駐車場建設 2万2000
福野町文化創造センター 21万9000
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