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飯塚市のタクシー新規進出の矛盾

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飯塚市のタクシー新規進出の矛盾
飯塚市で、タクシーの新規免許の申請が出たということで、地域の事業者が戦々恐々としています。
 現在、国会では行き過ぎた規制緩和を見直す法案が審議されているところですが、規制強化の前の「駆け込み的な増車や新規進出」を止めるために、昨年の7月11日に急きょ特定特別監視地域という指定をしました。
 福岡県では、福岡交通圏、北九州交通圏、筑豊交通圏、久留米市、大牟田市が指定されました。新規でタクシー事業を始める場合に必要な車両数は、通常は政令指定都市圏で10両、その他が5両です。ところが、この指定をされた地域では、次のようにハードルが高くなっています。
① 政令指定都市を含む営業区域40両
② 概ね人口30万人以上の都市を含む営業区域30両
③ その他の営業区域20両
 飯塚市の場合は、筑豊交通圏で、上の③に相当するので、最低の車両数が20両になります。本来だったら、5両でいいところが、20両を揃えないと進出できなくなっているのです。
 今回、新規に申請を出した会社は、30両だそうです。飯塚市内で現在営業している会社の車両数を見てみると、
122両、28両、28両、25両、21両、17両、17両、16両、16両、14両、12両、11両、10両、10両、9両、8両、7両、7両
となっています。30両で進出すると、いきなり地域で2番目の大きさになります。
 タクシーが多すぎるということで、今まで増車をせずに頑張ってきたことが、水の泡です。せっかくの特定監視地域の指定が、大きな会社の進出への引きがねになってるというのは、とても皮肉な結末です。
 例えば、戦争を起こさないようにするために、拳銃は使ったらいけないことにして、大砲だったらいいとしたような変な制度です。
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