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訪問診療紹介ビジネスについて

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訪問診療紹介ビジネスについて
最近の朝日新聞に、訪問診療の患者紹介ビジネスが問題であることが記事に出ていました。本来は、在宅での生活を支援する目的で導入されたものですが、報酬単価が高いことを逆手に取って、患者を紹介して手数料をもらうというのはひどい話です。これから70歳以上の1割負担を見直したり、介護保険の1割負担も所得に応じて引き上げようという中、一方でこういったことが横行するのは医師のモラルに反するものだと思います。(以下、新聞記事の一部)
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高齢者施設で暮らす患者をまとめて紹介してもらい、見返りに診療報酬の一部を紹介業者に支払う医師が増えている。訪問診療の報酬が外来より高いことに着目した「患者紹介ビジネス」に加担している形だ。法令の規制はなく、厚生労働省は「患者をカネで買うような行為は不適切」として規制の検討に乗り出した。
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 在宅で暮らす患者に医師が診察にいく制度としては、往診と訪問診療があります。患者からの求めに応じて出向くのが往診で、計画的な医学管理下で定期的に出向くのが訪問診療です。1回あたりの料金は、往診が720点(7200円)で、訪問診療が830点ですが、訪問診療の場合は在宅時医学管理料4200点が加算されるので、新聞記事のように6万円くらいの収入になります。有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅などは、同一建物とかの条件で訪問単価が低く設定はされていますが、医学管理料はそのままなので、こういった悪用があるのだと思います。
 国の政策で、介護付き集合住宅はまだ増えると思いますが、集合住宅での医療や介護の在り方は、見直すべき時期に来ているのではないかと思います。
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