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遠賀タクシーの事業許可の取消について

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遠賀タクシーの事業許可の取消について
遠賀タクシーに対する事業許可の取消処分が、26日付けで出されました。九州運輸局のHPにもニュースリリースとして発表されています。
発表によると、ことしの3月から5月にかけての監査の結果、営業区域外運送、乗務員台帳の不備、高齢運転者に対する適性診断等の違反により、それまでの10点を加えて違反累積点数が80点を超えたということです。許可取消処分を行う予定での聴聞がなされてから、およそ2ヶ月で正式に処分となりました。来年の1月8日で、タクシー営業は一切できなくなります。
これから、新聞やテレビ等のマスコミが、今まで利用していたお客様の声を取り上げるかもしれません。確かに、安くタクシーを利用していた方にとっては厳しいかもしれません。しかし、今回の取消は道路運送法に基づく違反事項の積み上げであって、サービスの是非ではありません。
マスコミが取り上げるべき論点は、違反点数の積み上げによって簡単に事業が取り消される事があるという制度についてです。ツアーバスの事故を起こしたバス会社も、取消になりました。運転手一人が飲酒運転で事故でも起こしたら、取り消しになる可能性が高いのが今の制度です。営業区域と飲酒運転では、一般の感覚では大きな違いかもしれませんが、道路運送法に決められていることには何らかの違反点数がつきまとっています。
最近の風潮は、社会的規制の強化であり、監査体制の強化でもあります。事前に監査の連絡をすることにも批判が出て、無通告監査も増えている状況です。これは国民が望んだことです。そんな流れの中で、今回の監査を行き過ぎというのか?もしそう言うのなら、社会的規制強化を否定すべきなのです。事故があった時だけ当局を責めるのは筋違いです。
同業者の立場としては、法令遵守が重く求められる現状は厳しいのですが、それだけに最優先で取り組まねばならない課題です。一般の感覚で甘く見てると、あれも違反、これも違反と指摘されかねません。今一度、内部監査をして、引き締めて行こうと思った次第です。
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