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タクシー公定幅運賃あれこれ

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タクシー公定幅運賃あれこれ
全国の準特定地域協議会で、消費税転嫁後の公定幅運賃の結果が、だんだんと出揃っています。パターンに分けて見てみましょう。
①従来型の初乗運賃に単純転嫁するケース(初乗短縮なし)
例えば大分では、初乗1.5km620→640円
②単純転嫁だが、初乗距離短縮を認めたケース
例えば、福岡市では、初乗1.6km650円→670円だが、大半の事業者が1.2km500円という初乗距離短縮を選択していることから、初乗距離短縮になりそう。
ただし、1.2kmというきりのいい数字にはならない制度になった。
北九州市でも初乗距離短縮を認めたので、2重運賃になる可能性もある。
③従来型の初乗運賃で距離を短縮転嫁するケース
例えば、石川県は初乗690円を据え置いて1.7kmが1.652kmという風にきりの悪い数字となる。
このケースでも、610円などという初乗距離短縮を認めるケースもありうる。
④初乗距離短縮運賃で、単純転嫁するケース
例えば長崎は、前回の運賃改定でベースが1km500円という短縮型運賃になっているので、1km510円になる。この場合でもさらに初乗距離短縮を導入することもできるのかもしれないが、ほぼないだろうと思われる。
⑤初乗距離短縮運賃で、距離を短縮するケース
例えば名古屋市では、1.3km500円であるが、500円を据え置いて、1.264kmとするもの。
 上記に加えて、幅運賃として4段階くらい設定されるので、組合せとしては相当な数になってしまいます。公定幅運賃というから、統一された運賃と考えられそうですが、蓋を開けてみつと全国ではかなり多様な運賃になります。
 1マイル=1.6kmからスタートしたタクシー運賃が、ここまで多様になってしまうことが本当に正しい方向なのでしょうか?いろんな地域でタクシーに乗る時に、倍ほど違う初乗距離で、値段を判断するのは難しいでしょう。私は、「適当な初乗距離と運賃とはどれくらいなのか?」をしっかりと検証して、協議し、全国で初乗距離だけは統一すべきだと思うのです。
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