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ゲーム理論 その2

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ゲーム理論 その2
ゲーム理論の続きです。今度は、タクシー会社を例にとって、A社とB社の2社が値下げをするかどうかの選択を考えます。各社が値段を据え置くか、値下げをした場合に次のような利益の変化があると仮定します。
①両者が価格据え置きの場合、両者とも2億円の利益がある。
②両者が値下げをした場合は、両者とも1億円の利益となる。
③A社のみが値下げをした場合は、A社は3億円の利益となるがB社は0億円に減少する。
④B社のみが値下げをした場合は、B社は3億円の利益となるがA社は0億円に減少する。
前回説明したように、表を見るとわかりやすいと思います。あなたならどういう戦略を考えますか?
 A社にとっては、B社が値下げしてもしなくても、値下げしたほうが利益が多くなります。ということで、両者とも値下げに動くことになります。これを刑務所内の2人の囚人が自白したほうが良いかを考えた場合に自白に向かうことの例えから「囚人のジレンマ」と呼びます。本来は、お互いに話をして値下げをしない方が両者のトータルの利益は高いのですが、戦略的にはどこまでも値下げになってしまいます。個別の戦略か、全体のことを考えての冷静な判断か、経営としては難しい選択の場面があります。
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