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デマンド交通システム

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デマンド交通システム

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「デマンド交通システム」奥山修司著
この本は、福島県のデマンドタクシーで有名な“おだかe-まちタクシー”についての誕生経緯や運行実績を中心として、デマンド交通の必要性を考察しています。
“e-まち”とは、予約から配車運行に至るまでをシステム化したことから、エレクトロニック(電子)の頭文字と“いい町”に引っ掛けて命名したようです。
おだかe-まちタクシーの特徴は、徹底的にIT化した運行システムと、地元のタクシー車両を借り上げた点だと思います。運行システムへのコストのかけ過ぎには少し異論はありますが、タクシーを上手に利用している点は評価できると思います。タクシーをいくらで借り上げるかという点にも詳しく検討されていまして、タクシーの運行実績や運転手の給料実態を素直に分析して、時間当たり2,000円程度にしているあたりは実態を良く把握してると思いました。
 以下、この本からの抜粋ですが、私の言いたいことがあちこちに書かれています。ぜひ行政の方々にも読んで欲しい本です。
 ~橋や道路といったハード・インフラの整備が住民生活を向上させた時代は終焉し、デマンド交通システムのようなサービスインフラの整備がこれからの地域価値を高める新しい時代に入っている、と確信しています。
・・・「広く一般に全住民を対象にした公共サービス」と言ったうたい文句ほど虚しいものはありません。地域の一割(必要な高齢者などは1割程度ということ)に注目して新しい公共サービスのあり方を考えることが、地域活性化の切り札になると考えています。~
~できるだけ「餅屋は餅屋」方式でプロのサービス集団によって地域全体の交通サービスが提供される方が良いと考えています~

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