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なぜタクシーは動かなくてもメーターが上がるのか?

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なぜタクシーは動かなくてもメーターが上がるのか?

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表題につられて買ってしまった本です。経済学的な観点から、主に交通に関する謎解きをしています。
 題になっている「なぜタクシーは動かなくてもメーターが上がるのか?」ということに対しては、時間距離併用運賃がどうして採用されているかということですが、「機会費用」の考え方から説明しています。タクシー運転手は、利用客を自ら選別することができず、たまたま乗車したお客様のルートが渋滞だった場合、空いた道をすいすい走るお客様の選択機会を奪ったことになる。本来稼げる筈だった運賃収入(機会費用)を利用客が弁済している、という説明です。私としては、この運賃が本当に利用者にとってリーズナブルなのかという点にまで言及して欲しかったなあと思います。 
 その他、初乗り運賃や子供運賃の考え方、道路の混雑、航空運賃が何故安くなったか、経済効果の数字の信ぴょう性など、経済学的な観点から説明しています。
 交通機関の身体障害者割引については、「身体の不自由な人には半額という運賃割引が適用されており、残りの半額は同じ会社の乗客が負担している。これもまた国家的な政策割引である以上、特定の会社の利用客に負担させることは好ましくなく、制度の改正が望まれるところである。」と書いています。私も同感です。

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