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「タクシー便」延期

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「タクシー便」延期

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神奈川県の三和交通が、3月6日から緊急な荷物の配達を行う「タクシー便」を3月6日に始めるとしてプレス発表していました。“これができるようになったか?”とこのブログでも書こうかと迷いながら、6日を迎えてHPを確認しましたら、延期のお知らせになっていました。
 “監督官庁との事業内容の調整のため、サービスを延期致します”とのことです。“やはり横やりが入ったか”というのが率直な感想です。
 国交省は、貨客混載を認める方向だと発表していながら、業者側のフライングには待ったをかけるという、何とも時代錯誤的な対応だと思います。タクシーが行える「便利屋」事業では、手荷物は運べることになっています。ただ、この“手荷物”の解釈が曖昧なので、以前運輸局に尋ねたことがあります。
 平成元年6月29日の「タクシー事業者が行う救援事業等について」の通達では、運べる貨物として「社会通念上貨物運送行為とみなされないもの」となっています。また、昭和60年の「軽貨物運送事業者等による道路運送法違反行為の防止及び取締り対策の強化」では、「社会通念上タクシー車内に持ち込み得ると認められる荷物」として、「タクシー車両のトランク又は座席に収容できる程度の大きさの荷物」とし、1辺の長さがそれぞれ150,30,40センチの直方体又は、130,70,60センチの直方体に収容できるものを目安とするとなっています。
 まあ、「タクシー便」の書き方は、「社会通念上貨物運送」と見られるかもしれません。ただ、平成元年とか昭和60年の通達に頼っているという姿勢がどうなのでしょう?救援事業として、「手荷物だけでも運びます」という広告を行うことって、できないの?救援事業として認めておきながら、サービスを普及させようとすることにストップをかけるというのは、国交省らしいと言えばそうなのですが、何ともやりきれませんね。
 今は、1秒毎に物事が変わっていく時代です。国交省自身が、迅速に変わっていくことが、私は必要だと思います。ウーバーという黒船に対して、開国していくという「開国」とは、国交省が変わることだと私は理解しています。

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