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ライフセトルメント投資

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ライフセトルメント投資
年金基金の投資先の勉強会で、「ライフセトルメント投資」という説明を聞きました。
 Life Settlements Fund を直訳すると、「命の贈与投資」という怖い名前になってしまいますが、これは生命保険の権利を贈与する投資のことを言います。
 例えば、私が1億円の死亡保険金の生命保険をかけていたとして、健康診断で不治のガンがわかったとします。余命が1年と言われながらも、治療をするのに高額な治療費が必要になるとします。治療費にしても、最後に世界旅行と考えても、当座の資金が欲しいのに生命保険からは、死亡保険金を前もってもらうことはできません。かといって解約すると、例えば百万円くらいしか戻ってきません。こういった時に、アメリカでは保険証券を他人に譲渡することができるのだそうです。この例の場合、例えば2千万円で保険証券を買いましょう、ということができます。そうすると、私は2千万円を受け取り、買った人は私が亡くなるまで保険料を払い続けて、亡くなったら死亡保険金を受け取ることで投資分が回収できます。
 以上のことを投資としてビジネスにしたのが、ライフセトルメント投資ということになります。最初は、余命2年以内のエイズ患者などから始まったそうですが、モラル的な問題も起こって、今は余命2年以上の高額保険契約者の高齢者を対象にしているようです。
 買取の値段を決めるためには、その人の余命をどう読むかが大きなポイントになります。余命10年と思って買ったら20年になると損になりますし、早くなると得になります。早く亡くなるのを望むようなところもあって、投資というには抵抗もありますが、売買を望む契約者がいるのですからビジネスとして成り立つのだと思います。
 株や不動産などへの投資と違って、景気などには左右されない投資分野としては考える余地は十分あるのかもしれません。
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