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物価安定政策会議

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物価安定政策会議
タクシーの運賃値上げの動きが全国的に広まっており、大分県が今月中にも値上げが実施になります。東京地区のタクシー運賃値上げの際には、その影響が大きいということなのでしょうか、「物価安定政策会議」に諮られ意見を聴取するという手続きが必要となっています。
 その「物価安定政策会議」が4月19日に開催されました。会議で出された意見がホームページに掲載されていますので、紹介したいと思います。
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○ タクシー運転手の労働条件が悪いのは分かるが、労働条件を改善してタクシー運転手を確保するために、タクシー事業者がどの程度経営努力しているのか分からない。運賃引上げを申請するのであれば、根拠となるデータをもっと提示すべきではないか。
○ 今回の運賃改訂の理由として、燃料費高騰があげられているが、原価に占められる燃料費の割合をみると、5%程度しかなく、タクシー事業者の場合、経営に与える影響はそれほど大きくないと思う。
○ 規制緩和後かなりの台数が増えたのに対し、利用客も増加しなければ利益が減るのは当然で、そこで経営が苦しくなったからといって値上げに踏み切るというのは簡単すぎないか。
○ 利用者にとってタクシー運賃の引上げは望ましくないという意見もあると思われるが、規制緩和以降のタクシー運転手の賃金の低下、長時間労働など労働条件の著しい低下は、安全性の確保、良質なサービスの維持という観点から大きな問題となっており、上限運賃の引上げはやむを得ないと考える。
○ 運賃改定がやむを得ないのであれば、高齢者や障害者、定期的に病院に通う必要のある者等、いわゆる弱者に何らかの優遇措置を導入することが望ましい。
○ 深夜割引の時間繰り下げも申請されているが、10時からの割増適用については慎重に検討できないか。
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まだまだありますが、以上いくつか抜粋してみました。賛否両論ありますが、残念ながらタクシーの専門家という方は非常に少ないのが実情で、私からの感想はどれも出そうな意見ではありますが、本質ではないと思っています。
 タクシーの運賃は、8割が人件費であり、人件費のレベルとしてどう考えるかがポイントになります。介護の仕事も同様に、介護の仕事としてどの程度の報酬が適当なのか、よく議論して欲しいものです。
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